2016/05/28

もう地味だとは言わせない、歴史を体感するエンタメ系イベント(京都学園大)



私は大学関連のプロモーションや広報物の企画・制作をメイン業務にしていますが、勤務している会社では企業関連の仕事も多く手がけています。それで、企業系のものと比べると、大学って地味だなぁ、とふとした瞬間にしみじみ感じることがあります。

教育機関なのでハッチャけた表現を好まないとか、大きな企業に比べるとそもそも広告費の額がぜんぜん違うとか、地味には地味の理由があるように思います。でも、今回、大学らしからぬ発想で、派手かつリーズナブル(おそらく)に、自校をピーアールするイベントを開催する大学を見つけました。大学であっても、ちょっとした工夫で面白いことはできるんですね。

以下、ecxiteニュースより。

本能寺ナイトウォークで歴史を体感する 
京都学園大学は6月1日、「第1回本能寺ナイトウォーク」を開催する。 
同大学は、戦国武将明智光秀公ゆかりの地である京都府亀岡市にキャンパスを構える。今回の企画では「本能寺の変」を学ぶことで、地域の歴史を知るとともに、歩くことで当時の歴史的背景を自ら体験することがねらいとしている。22時にキャンパスを出発し、本能寺には早朝6時ごろ到着予定となっている。 
なお、開催を記念してお笑い芸人のガリガリガリクソンとミサイルマン・岩部彰が登場し、学生一行を応援する。

このイベントはすごく簡単に言ってしまえば、京都学園大から夜通し歩いて本能寺に行くというもの。ものすごくシュールです。とはいえ、興味をそそります。まず「本能寺ナイトウォーク」というネーミングがいいですよね。語呂がいいし、イベント内容を端的にあらわしていつつ、ワクワクさせるものがある。

さらに興味深いのは、このイベントって受験生向けではなく、学生同士の親睦を深めることを目的にした学内向けのイベントなんですね。それなのに、ガリガリガリクソンとミサイルマン・岩部というお笑い芸人をスペシャルゲストに呼んで開催するわけです。こういうイベントにタレントを呼ぶのって一見不要なように感じますが、実はすごく効果的なように思います。

というのも、学園祭に芸人が来るのであればよくあることなので、そこまで話題にはなりません。また、入試広報にタレントを使うことも、かなりめずらしいですが、なくはない話です。最近だと近畿大学が国際学部の開設プロモーションに赤井英和を起用したのが話題になりました。でも、入試広報にタレントを起用した場合、タレント=大学(学部)の顔になるわけで、かなり著名な人でないと逆効果になる可能性も十分にあります。

その点、今回はあくまで学内向けのイベントのため、そこまで慎重に選ぶ必要がないし、ビックネームを連れて来る必要もありません。さらに“学内向けなのにわざわざタレントを呼ぶ”ということで、受験生向けイベントで同じことをする場合よりも、ずっと話題性が増すように思います。実際、「本能寺ナイトウォーク」は学内向けのイベントにも関わらず、複数のメディアに取り上げられていました。

学内向けのイベントで強烈にエンタメ性を出すとか、タレントの使い方とか、「本能寺ナイトウォーク」は奇抜でありながら参考になりそうなところが多々あります。記事には「第1回」と書かれていたので、今後の展開がすごく楽しみです。

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