2015/08/01

学生発商品に新たな価値を与えるひと工夫(東京情報大)


最近、大学の地域貢献の取り組みを調べているとよく出くわすのが、学生たちと地元の企業や自治体がコラボして取り組む商品開発です。これら商品開発で、ちょっと面白い工夫をはじめた大学を見つけましたのでご紹介します。

以下、大学プレスセンターより。


東京情報大学によるオリジナルブランド「TUIS cafe」第一弾「佐原いちじくタルト」が誕生  
東京情報大学(千葉市若葉区/設置者:学校法人東京農業大学/学長:鈴木昌治)は、地域貢献と学生による商品開発実践の場として、同大オリジナルブランド「TUIS cafe」を立ち上げ、 第一弾の商品「佐原いちじくタルト」を開発した。(後略)


学生たちによる商品開発は教育効果が高く魅力的とはいえ、一つの商品をつくるのに半年から1年かかるし、コラボ先となる企業だっていつも簡単に見つかるとは限らないため、そうポコポコとつくれるわけではありません。さらに期間限定や数量限定で販売する場合もあるため、どうしても社会に浸透しにくいというか、影響を与えにくいところがあります。

プロではない学生が授業や課外活動として取り組むのだから、まぁ仕方のないことです。とはいえ、やはりちょっともったいない……。この状況を打破するのに、今回のオリジナルブランドという考え方は、かなり効果的なのではないかと感じています

まずブランド化することで、これまで“点”でしかなかった商品たちがつながって見えるようになり、より大きなインパクト・規模感をもって社会に発信できるようになります。

次に、これまでほとんどの商品は販売終了後しばらく経つと、人々の記憶から消え去る運命にありました。でもブランド化すると、同じブランドの商品が開発・販売されている限り、販売終了した商品も“過去の実績”として広報的価値が残り続けます。

そして最後、社会に対してだけでなく、学生にとってもブランド化は意味があるように思います。というのも、ブランドというのは目に見えない“たすき”のようなものです。これを先輩から受け取り、さらにそのブランドを磨き、後輩にたくしていく。学生たちが気持ちを受け継ぐ大切さを理解すると、つくりだす商品にさらなる魅力が加わるように感じるからです。

何にせよブランド化することで、単発だった商品が連なって見えるようになり、過去つくったものが蓄積されるようになり、学生たちのやる気まで刺激される。一石二鳥どころか、三鳥の取り組みになる(かもしれない)わけです。なんかワクワクしてきます。

まだはじまったばかりなので、これからどうなるかは未知数です。でも、このブランドをどのようにして、学外はもちろん学内に浸透させていくのか。そしてそうすることによって、開発される商品はどう変わっていくのか。今からとても楽しみです。

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