2014/08/14

研究施設の魅力をどう伝えるか(京大)


大学の勉強は机にかじりついて暗記するものだけではありません。というより、そういった勉強はごく一部で、多くは自分で考え、調べ、さらに考えていくようなものがほとんど。理系の学びになると、これら勉強をするのに専門的な施設を使うものが増えていくのですが、これら施設がどんなものなのかって、あんまり知られていませんよね。

京都大学では、一般の人にとってけっこう未知である教育・研究のための施設を、広く公開するイベント「京大ウィークス」を今年も開催するようです。

以下、リセマムより。

「京大ウィークス2014」全国23の教育研究施設で公開イベント 10/11-11/8 
 京都大学は、全国各地にある教育研究施設で公開イベントを行う「京大ウィークス2014」を、1011日から118日まで順次開催する。内容は、学校単位で申し込む理学研究科花山天文台見学や、小中学生対象の実験教室などとなっている。(後略)

実は二年前になりますが「京大ウィークス」について調べていて、京大の担当者から直接お話を聞いたことがあります。そのとき、印象的だったのは「これら施設は研究目的のもののため、テーマパークのアトラクションとは違います。でも、だからこそ普段体験できないことが体験できる」という言葉。

実際、当時一番人気だった宇治川ラボラトリーの公開ラボでは、集中豪雨体験や大量の水が流れ込んだ階段をのぼるといった体験ができたし、研究林のフィールドワークや原子炉実験所の見学会などもあり、お金を払えば体験できる、というものではない特別な体験ができる取り組みでだと感じました。

ちなみに京大ウィークスがはじまった2011年は10施設が公開されていましたが、今年はなんとその2.5倍となる25施設が公開されるとのこと。かなりいろいろな体験をできそうです。

また研究施設の一般公開は、京大以外にも取り組んでいる大学は多くあります。ここらへんの情報は、理系の教科書や参考書を中心に出版している出版社「裳華房」が公開している「研究所等の一般公開」に、詳しくまとめられた情報があるので興味のある方は、ぜひこちらをご覧ください。

京大ウィークスの面白いのは、一つの学部や研究機関が単体で行うのではなく、また他のイベント(オープンキャンパスや学祭など)に相乗りしてやるのでもないところです。そのため規模が大きいうえテーマが明確で、イベントとして非常にわかりやすく、かつ魅力的なものになっています。

大学の中で働いていたり、私のようにその周辺で働いていると、つい感覚がずれてしまいがちですが、受験生や学生、またその親といった特定の人たちをのぞくと、常日頃から大学に興味を持っている人なんてそう多くはありません。そんな一般の人たちに振り向いてもらうためには、ときには京大ウィークスぐらいパンチの効いた取り組みも必要なのかな、という気がします。

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