2014/02/11

卒展は京都の春の風物詩

ちょっと前まで正月だったのに、気がつけばもう2月も中旬です。

この時期の大学のビッグイベントといえば入試ですが、芸術系大学の場合もう一つ大きなイベントがあります。そう、卒業制作展です。

卒業制作展は学内で開催される場合も多いのですが、芸大が多く集まる京都では京都市美術館で開催する大学も多くあります。

調べてみたところ、今年は4大学が開催しているようです。


 成安造形大学卒業制作展・進級制作展2014
 [成安造形大学] 1/292/2

 京都嵯峨芸術大学・同短期大学部 42 制作展
 [京都嵯峨芸術大学・同短期大学部] 2/52/9

 京都市立芸術大学作品展
 [京都市立芸術大学] 2/122/16

 京都精華大学 芸術研究科・デザイン研究科 修了制作展
 [京都精華大学] 2/192/23


以前、京都市美術館の卒展の撮影に仕事で入ったことがあるのですが、なかなか面白かったです。

通常の美術展は一つの作者、一つのジャンル・テーマにまとまった展示をしますが、卒展は展示するジャンルが非常に幅広い。しかも展示数が多く、中には奇想天外なものもあります。

私が訪れたときは、展示スペースに学生が「間に合いませんでした」と張り紙をつけて立っていた作品(?)がありました。どこかこそばゆいところもあるのですが、こんなの卒制でしか見ることができませんよね。ちなみに、展示されていた女の子に話しかけたら留年確定とのことでした(そりゃそうか。。)。

また、こういった場所での卒展は、学生にとっていい経験になるはずです。京都市美術館というと、公立美術館では東京都美術館の次に歴史があり、関西圏での知名度は抜群。当然、関西圏の芸大生なら何度も足を運んだ場所であり、そんな場所に自分たちの作品が展示される。それって、否が応でも身が引き締まりますよね。

卒展は、学びの集大成であると共に、卒後に向けて勢いをつける起爆剤です。この重要なイベントを最大限に演出して、イベントの持つ意味や効果をできる限り強調する。これは学生にとって必ずプラスになるはずです。


こういった演出は芸大だけでなく、一般大学でやってもいいように思います。たとえば、大阪市中央公会堂を借りて、一般向けに卒論発表会をするなんてどうでしょう。

一般の方々が対象になると、わかりやすく説明することも大切ですが、興味を持ってもらえるように内容の打ち出し方に工夫を巡らすことも大事です。通常の卒論発表会では、こういった視点はないので、いい刺激になるんじゃないかと思います。それに、一般の人からリアクションをもらえるのって、単純にうれしいですよ。

……と、いろいろと書きましたが、卒業制作展は、京都の春の風物詩(勝手に断言)。どの卒展も無料で、思いのほか楽しめるので、近隣に住む方はのぞいてみてはいかがでしょう。

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